KAOKAのアプローチ

KAOKAは、約30年にわたり、エシカルで、オーガニック・フェアトレードの、高品質なチョコレートを追及してきました。 それを自ら実践するために始めたのが地球環境と人間の双方に配慮した持続可能なカカオ栽培でした。 しかし、有機農法を行ったり、市価より高く買い取るだけで、生産者の生活を真に豊かにできるのでしょうか。KAOKAはそうは思いません。

カカオ生産者の収入は買い取り価格だけでなくカカオの収穫量にも影響されます。KAOKAのアプローチが包括的なのはそのためです。KAOKAはいくつかの活動を組み合わせて、パートナー生産者が真に経済発展を遂げられるよう支援しています。

長期的なパートナーシップ

カカオプログラムのパートナー生産者との契約期間は、最低でも3年間です。

実際のところ、エクアドルとサントメ島での取り組みは20年近く継続しています。

収穫量の増加

パートナー生産者が農園のリノベーションを行う際に支援を行っています。結果として収穫量が年々増加していきます。

高い買取価格

生産者と直接話し合って決めた、市価より高い価格で、協同組合を介さずに買い取っています。

収穫されたカカオの100%買取りを保証

パートナー生産者の収穫されたカカオすべての買取りを保証しています。


農園のリノベーション:生産者の成功の鍵 カカオプログラムでは、パートナー生産者とKAOKAは信頼の上に互いに支えあう関係を構築し、互いの困難やリスクも共有しています。

2000年代初頭、KAOKAはカカオの木の大多数が老朽化し、生産性が低下する一方であることに気づきました。早急に行動を起こす必要があることは明らかでした。収穫量の減少で生産者の収入も危機に晒されていましたが、それだけでなく将来的にカカオの調達も危うくなることが予想されました。

農園のリノベーションは数々のプラス効果を生みます。例えば:

  • リノベーションによって、パートナー生産者の収穫量が着実に増加します(つまり、収入も増加します)。

  • パートナー生産者に耕作地の利用を最適化できる手段を提供しながら、森林破壊を防ぎます。

  • さらに、高品質カカオの栽培に持続性を持たせることによって、年を重ねるごとにカカオの風味とアロマが磨かれていきます。


気候変動:KAOKAのパートナー生産者が直面する新たな課題 気候変動は私たちのパートナー生産者に年々深刻な影響をあたえています。数か所の産地で土地が乾燥し、エルニーニョなどの自然災害は増加の一途を辿り、カカオ栽培を脅かしています。

こうした現状を農園のリノベーションの際に考慮し、よりレジリエンスの高い(例えば、干ばつに強い品種等、より耐性・適応力の高い)カカオ品種を選定するようにしています。

気候変動の影響という新たな課題に対応するために、KAOKAはアグロフォレストリーを推進しアグロエコロジーを実践することで、パートナー生産者を支援しています。
アグロエコロジーは、堆肥生産や土壌の再生などによって生物多様性と農業を共存させる農法です。アグロフォレストリーは、荒廃した土地に樹木と共に農作物を植えることによって、バランスの取れた生態系を作り出します。KAOKAは自然生態系の持つ複雑な構造、豊かな生物多様性を再現するために、複合的なアグロフォレストリーを提唱しています。

アグロフォレストリーには数多くのメリットがあります。例えば:

  • 土地の有効利用を促進し、収穫を増加させます。

  • 他の果実や野菜の栽培を同時に行えるため、生産者が副収入を得られます。

  • 樹木が土壌に水を蓄えるため、干ばつや水害などの自然災害リスクから作物を守ります。

  • 荒廃した土壌を農地として再生すれば新たに森を切り開く農地開拓の防止につながり、森林破壊対策となります。

数字で見るKAOKAのリノベーションとアグロフォレストリーへのとりくみ
324,740本

2018年以降、820ヘクタールに及ぶ植林地におけるアグロフォレストリーとリノベーションプログラムの枠組みで、パートナー生産者とともに植樹した樹木

242ha

アグロフォレストリーを導入した土地面積

22種

カカオと共に植えられている作物の種類(KAOKA集計)